バイト先で知り合った年下のカレ⑦

ちょうどバブルの時代が終わった頃だったため地元での就職が難しく県外も視野に入れていたところ良い条件の会社があったので面接を受けてみたら合格した。

だけど、どうしてもけいたくんに私の想いを伝えたい。卒業したら今以上に会うのが難しくなる。

私は思い切ってけいたくんに今度会えないか連絡してみた。けいたくんは快くOKしてくれた。

会うのは次の日曜日の昼間。

最後のけいたくんと会ったのは確か秋ごろだから半年前だったかな。

すごく長い時間の分楽しみがある。会う場所はうどん屋の近くの大きな公園にした。繁華街から少し外れたところにある公園でデートスポットとしても有名な場所で男女が2人でいればカップルと思われてもおかしくないような場所だ。その公園の噴水の前で待ち合わせをしている。もちろん連絡手段はポケベルと電話のみです。現代と違い、現地に到着したらラインで着いたよ。なんていう連絡は出来ない。

先に到着したのは私で周りを見渡してると男女2人組は多い。あとは小さい子供を連れたお母さんや1人で散歩してるおじいちゃんがいる。

他にも見渡してるとすぐ近くにけいたくんの姿があった。

私は一瞬で笑顔になったことが自分でもわかった。

だって大好きなけいたくんが今、目の前にいるんだもん。

けんたくんは私の姿を確認しこちらへ近づいてきた。相変わらず日焼けした肌。それ以外は全くと言っていい程変わっていない。

「久しぶりだね。元気してた?」

最初に声をかけたのは私からだった。

「お久しぶりでーすっ!」

けいたくんは久しぶりと言いながら先週くらいに

会ったような声で私だけが緊張していたようだ。でもそのおかげで緊張がほどけて話が弾んだ。

私たちは公園噴水の近くにベンチがあったのでそこに座り半年間の空白を埋めるかのように話を続けた。うどん屋のことや私の進路先のこと。けいたくんの仕事もこと。

だけど、今日は私はけいたくんに自分の想いを伝えることが目的。でも中々勇気が出ず時間だけが過ぎて行ってしまう。日が傾きだし少しづつ気温も下がってきた頃。思い切って伝えるしかない。

結果はどうあれ、今伝えなければ一生後悔するに違いない。と自分に言い聞かせ私は伝えた。

「けいたくん、実はさ・・・。」

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