バイト先で知り合った年下のカレ④

そんなけいたくんだけど仕事は人一倍真面目だし挨拶はきちっと出来る。以前、私が仕事中お客さんの食べ終わった食器を下げたときに不注意で手を滑らせ床に落とし割ってしまったことがあるのですが、けいたくんはすぐに私のところに来て割れた食器の片づけを手伝いながら
「大丈夫ですか?怪我なかったですか?」と言ってくれた。
その言葉が私には嬉しくて。
それにけいたくんは見た目と性格にギャップがあり私は少しづつだけどバイトの同僚から1人の男の子として彼を見るようになっていきました。
私にとってのバイトは異性との出会いを見つける場とはここ2年間思っておりませんでしたがけいたくんはそれを変えてくれました。
店の仕事は好きだけれどそれ以上にけいたくんのことが気になってバイトに行く楽しみも増えました。他のバイトの人からは
「とむこちゃん、最近いいことあったの?なんだか楽しそうだね。」
なんて言われることも何度かありました。
気付きと仕事中にも関わらずけいたくんを目で追いかけていたりすることも多くなり私はけいたくんが好きということに気付きました。
自分の中で年下を好きになるなんてないなって思ってたから自分でも2歳下の男の子を好きになったことに驚いてます。
この頃には学校の友達に
「私、好きな人ができたー!」
って言ってたくらいだった。
この頃も私は自分でも驚くくらいけいたくんに夢中になっていた。季節は夏から秋に変わったこと。
この日も学校が終わりのシフトが入っておりいつも通りにバイトへ行きました。けいたくんもシフトに入ってることは先日確認したので楽しみだ。
ところがバイト先に到着しても彼の姿は見えず、今日はシフトに入ってなかったっけ?と私の思い違いと考えていたけどバイト先の店長から
「とむこちゃん、実はけいたくんに突然仕事を辞めるってさっき電話で言われてね。なんだか家の事情と言ってたけど詳しくは聞いてないんだ。」
突然の知らせに頭が真っ白になりました。