既婚者の彼氏。後悔?ありませんよ。岡田 編③

「岡田さん、いつも本当にありがとう。」ゆかこがそう言ってきた。
ぼくもゆかこにはありがたいと思っているので「こちらこそ、ありがとう。ゆかこちゃんと一緒にいるとすごく楽しいよ!」と返した。
「私も楽しいです。岡田さんが独身ならずっと一緒にいたいと思えるくらい。」
ゆかこの口から出てきた言葉。
本当にそうなら楽しいはず。
「もしそうだったら嬉しいねぇ。」
そう返すとゆかこは沈黙になり次の言葉が
「・・・・あの、無理と承知してるけど私と付き合ってほしいです。」
まさかの不倫を持ち掛けてる。けれど、今もそんな感じだし、妻にも何も気づかれていない様子だったので
「いままでも付き合ってるようなものだったじゃん。でも他の人には絶対に言わないでね。」
自然に出た言葉だった。
不倫はいけないことだが、何度も密会を重ねてるうちに感覚がマヒしてきたのだろう。
それからゆかことは恋人関係になった。もちろん誰にも知られるわけにはいかない関係だが。
2人のルールでスマホでのやり取りはしないようにしてる。証拠が残ってしまうからだ。だから会うときはメモ用紙に来週の予定はどう?と書いたりして、仕事の用事と一緒にゆかこへ渡し、読んだら帰りのコンビニのゴミ箱に捨てる。
そしてゆかことは男女の一線を超える関係となり、完全に不倫の道へ進んでしまった。