復讐のための不倫が本気になってしまった。②

買い出しも後で大丈夫だからとりあえず、リビングのソファに座りスマホで動画を観たりブログを読んだり時間をつぶしてるとある人のLINEのタイムライン(当時)の壁紙更新に目が留まった。
そのある人とは大学時代の同級生であり私が想いを寄せていた男性の天野くん。
もう少しで付き合えるかなっと思ってたけれど、結果は実らなかった。大学を卒業してどっかの会社に就職したまでは知ってるけれど、今どこで何をしてるかまではわからない。
大学の頃の天野くんとの楽しかった思い出がよみがえってきた。夏にはみんなで海でBBQしてたことや、冬にはコテージに泊まってオールしたり。天野くんはその中にいつもいた。
でも今後、会う機会なんてないだろうな。それに更新された壁紙には天野くんと天野くんの奥さん?彼女?が2人で映っており、楽しそうにカメラに向かってピースサインをしている。
気付けば18:30になっていた。
天野くんとの思い出に浸っていたら外も薄暗くなっていた。主人がいつ帰ってきてもいいようにそろそろ買い物に行って記念日にふさわしい夕食を準備しなくては。夕食の買い物は少し高かったけど記念日だから良しとしよう。
最近はスーパーやコンビニでも器を変えてレンジで温めるだけで豪華な料理になるから主婦にとっては楽な時代になったものだ。それに私と主人の好物なショートケーキやお酒も購入して体制は万全だ。
主人が帰ってきたのは20時を少し過ぎた頃だった。主人の会社は残業が少ないので残業してもだいたいこのくらいだ。だけど、いつもの主人とは違う?と思うことがあった。
それは、残業して帰ってきても仕事のことは一言もしゃべらないのに今日に限って仕事が忙しくて残業してきたと、まるで残業アピールしているような感じだ。けれど、私の考え過ぎってこともあるし。それより今日は楽しもう。結婚1周年の記念日だし。
20:30頃
少し遅い時間になってしまったけれど結婚1周年のお祝いを始める。私たちは向かい合う形でテーブルを囲みここ1年間何不自由なく暮らせたことは主人のおかげと感謝しながら少しだけ豪華な食事を食べ贅沢ではないけれどそれなりに良いお酒も飲み私は幸せを感じていた。
時計は21時を回り
主人は少しお酒が回ってきたこともありお手洗いに行くため席を立つ。主人は家にいるときはスマホをテーブルの上に置いていることがほとんどそのため、主人がスマホから離れており私がスマホに近いところにいるときに電話やLINEの音が鳴ると主人は私にスマホ取ってと言い、主人に手渡しすることもよくあることだ。
主人のスマホケースではなくパカッとはめ込むだけのスマホカバーなので、このときに電話の相手やLINEのメッセージが表示されてるのがちらっと見えるがとくに気にも留めない。
このときもスマホはテーブルの上。主人のスマホがピコッンとなり私はつい主人のスマホを覗き込むように画面に表示されたメッセージを見る。
向かい合う形で座っていたので私から見ると、スマホは反対向きだけど表示されてるメッセージは読めた。
「今日はごちそうさまでした。お話も楽しかったです。また、明日会社で」